~主要事業は同業者に譲渡~
負債は、すすき牧場が32億3228万円(2021年3月期決算時点)、Prairie Cattleが1億8292万円(同決算時点)で、2社合計34億1520万円。
すすき牧場は、1947年8月に創業した畜産業者。本社での牧場経営のほか、一時は北海道にも進出して業容を拡大し、1991年3月期には保有頭数が7000頭を超え、売上高約44億4000万円をあげていた。しかし、2004年に本社事業に注力するため、北海道の事業所を廃止。その後はホルスタイン種の牛の畜産を主体に、20ヘクタールの本社牧場で肉牛約2500頭を肥育し、成牛などを販売していたが、2015年3月期には売上高が約10億円に減少し、採算性も悪化していた。
以降も輸入自由化による安価な輸入肉との競争で国内産成牛の価格が大幅に低下するなか、コスト低減による経営合理化等に取り組み、採算性の維持に努めていた。また、旧:中小企業再生支援協議会の支援を仰いでいたが、以前からの赤字計上により2021年3月期には8億8862万円の債務超過に陥っていた。
こうしたなか、単独での再生は困難として、同業の神内ファーム二十一(株)(TSR企業コード:030159784、法人番号:8430002052336、北海道浦臼町)への事業譲渡を決定。2021年11月、会社分割方式で事業を譲渡し、当社は2022年3月31日、株主総会の決議により解散していた。
Prairie Cattleは、すすき牧場にて生産した精肉の販売を主体に、一般個人や病院などに販路を形成。ふるさと納税の返礼品や道の駅などにも受注基盤を構築していたが、すすき牧場と同様に2021年11月、神内ファーム二十一に会社分割し2022年3月31日、株主総会の決議により解散していた。
出典:東京商工リサーチ