はじめに
東京海上火災保険は仕入れ先の倒産に備える新しい保険を販売していきます。倒産した企業から納入予定の原材料やサービスを他の企業から調達する場合の追加費用を補償していきます。仕入れ先の倒産による生産や営業への支障を最小限度に抑えて連鎖倒産を防いでいきます。
業種や規模を問わずに加入
これには業種や規模を問わずに加入できます。原材料などを仕入れる予定だった仕入れ先が倒産などになってしまった場合は、企業が追加で負担する費用を補償していきます。製造業や飲食業では原材料や部品の仕入れ先を探す際になじみのない取引先からの仕入れで原価が高騰してしまったり、物流で予期せぬ費用が発生したりする場合があります。このような場合の補償に役立ちます。
またIT機器のメーカーなどのサービス業を対象としていきます。ベンダーに発注していたITシステムが倒産で納入された場合は、別会社に頼む場合の追加の工数や費用を補償します。
取引信用保険も使える
納入先が倒産をした場合には売掛金が回収できなくなるリスクもあります。そのような場合は取引信用保険を使うことができます。東京海上では取引信用保険の保険料収入が4月から12月期の前年比2割弱伸びるコロナ渦でサプライチェーンの寸断に備えていく需要が高まっているといえます。
仕入れ先の倒産リスクは
他方で仕入れ先の倒産には個別に契約を結んで補償することはあっても利用は限定的だったといえます。今でもコロナ渦で通常営業のできない企業は飲食を中心に多くあります。仕入れ先のリスクに備える保険を汎用商品にしていくことでサプライチェーンのリスクを包括的に補償していきます。連鎖倒産による経済損失の拡大を防いでいきます。
保険料は変動制
保険料は100万円以上で取引先の資力・信用力・取引金額などに応じて変動していきます。保険に加入した企業は仕入れ先に発生をした信用情報を即時に知らせるサービスも提供します。対象となるのは倒産や夜逃げの場合で自主的な廃業や工場の一時的な停止では使うことができません。
参考資料・出典
日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF256L80V20C21A1000000/?unlock=1