(ブルームバーグ): 米インテリア・家庭用品小売りのベッド・バス・アンド・ビヨンドは23日、ニュージャージー州で米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。店舗の閉鎖を計画しており、数千人もの雇用が失われる可能性がある。
声明によれば、破産法に基づく会社再建プロセスとして、ベッド・バス・アンド・ビヨンド360店とバイバイ・ベビー120店の清算を開始すると同時に、一部もしくは全資産の買い手を模索する。売却に成功すれば、店舗閉鎖計画を修正・撤回する可能性もあるという。
裁判所に提出された文書によれば、昨年11月下旬時点での同社資産は推定44億ドル(約5900億円)で、負債総額は推定52億ドル。最大5万の債権者のうち、BNYメロンは無担保債権としては最大の11億8000万ドルを有する。ベッド・バス・アンド・ビヨンドのホリー・エトリン最高財務責任者(CFO)が破産再建の最高責任者を務める。
ニュージャージー州ユニオンに本社を置く同社は1月、継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に「重大な疑義」が生じているとし、債務再編などの選択肢を模索していると明らかにしていた。同月にはJPモルガン・チェースからデフォルト(債務不履行)の通知を受け、経営が一気に悪化した。
ヘッジファンドのハドソン・ベイ・キャピタル・マネジメントが救済の手を差し伸べ、一定の条件を満たせば10億ドルを超える資金が入ることになったが、最低株価の条件を満たせず、契約は破談に終わった。ベッド・バス・アンド・ビヨンドは破綻を回避する最後の取り組みとして、転換優先株とワラントを発行する計画を明らかにしていた。
原題:Bed Bath & Beyond Files for Bankruptcy With Plan to Shut Stores(抜粋)
–取材協力:Simon Lee.
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