エアアジア・ジャパン株式会社が破産

はじめに

エアアジア・ジャパン株式会社が2020年11月17日に東京地裁に破産手続き開始を申請、同日に保全管理命令を受けていたエアアジア・ジャパン株式会社は2021年2月24日に東京地裁から破産手続き開始の手続きを受けました。住所は常滑市セントレア1-1、資本金は83億6542万2940円。破産管財人は元木・上野法律会計事務所で住所は東京都港区虎ノ門1-1-20にあります。

エアアジア・ジャパン社

エアアジア・ジャパンは2014年3月にマレーシアに本社を置く会社で東南アジアを中心に事業展開をしています。大手の格安航空会社のエアアジア・インベストメント・リミテッドの子会社として、日本におけるLCC事業を目的に設立されました。

2015年10月に航空輸送事業の認可を取得して中部国際空港を拠点にして中部国際空港から新千歳空港を就航しました。2019年2月に中部国際空港から台湾桃園国際空港、2019年8月には中部国際空港から仙台国際空港を就航させるなどの路線の拡大に加えて既存路線の増便などを行っていくことで収入の拡大を図ってきました。

苦しい経営が続く

ただ搭乗率が思ったほど伸びませんでした。フル稼働にほど遠い状況にあります。2019年12月に年売上高のおよそ40億円を計上。外注費などの経費負担が重くておよそ47億円の最終赤字となるなどの厳しい経営を強いられていきます。このような中で2020年に入ると新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって4月以降の全便を運休に至りました。

2020年8月1日には就航が延期されてきた中部国際空港から福岡空港の運航が開始されてきたほかに、他の路線も運航を開始するも利用客が少ない状況が続いてきました。ここから希望退職を募集するなどの経営の改善に努力をするも搭乗率の低下に歯止めがかからずに10月1日から12月24日までの全路線全便の運休を決定していきます。その後に事業継続は困難との判断から10月5日から、12月5日を持って全路線を廃止する旨の届け出を行っていきます。申請時の負債は217億円程度となっています。

参考資料・出典
帝国データバンク:https://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/4768.html

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