(株)守田(福岡市東区)は7月12日、事業を停止し、破産手続きを山口雅司弁護士(萬年総合法律事務所、同市中央区赤坂1-15-33)に一任した。
負債総額は約30億円。
輸出に特化した鉄スクラップ卸業者。地場大手の解体工事業者などを仕入先とし、韓国企業との直接取引を主体に販路を形成していた。複数のヤードを確保して北九州市内に拠点を置き、2020年8月期は売上高約43億円を計上。さらに、2021年8月期はスクラップ価格の高騰や取扱量の増加で売上高を約140億円に伸ばし、2022年8月期は円安の恩恵も受けたことで約200億円まで拡大した。
しかし、業績拡大の一方で、扱い品の相場の変動などから利益面は安定感を欠いていたうえ、業歴も浅く財務基盤も脆弱で余裕のない資金繰りを強いられた。こうしたなか、調達を巡ってトラブルが発生したことなども重なり、2023年4月以降はヤードでの受け入れを中止していた。
輸出先の変更等で再建の道を探ったものの計画通りに進まず、膨らんだ債務の圧縮の目途も立たないことから、今回の措置となった。
※(株)守田(TSR企業コード:132413337、法人番号:4290001086634、福岡市東区香椎照葉5-1-12、設立2019(令和1)年9月、資本金900万円)
出典:東京商工リサーチ