アイコムズ株式会社 2022/7/1民事再生法の適用を申請

内装工事
新型コロナウイルス関連倒産、悠愛グループとして多数の地元メディアに取り上げられていた
民事再生法の適用を申請
TDB企業コード:572002086

負債35億円

「福岡」 アイコムズ(株)(資本金2000万円、福岡市中央区白金1-5-22、代表植木理美氏)は、7月1日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

申請代理人は片山裕二朗弁護士(東京都千代田区大手町1-1-2、西村あさひ法律事務所、電話03-6250-6200)。

当社は、2010年(平成22年)11月に設立。飲食店やアパレルなど物販店を展開する業者や、介護施設運営業者からの元請けで内装工事を手がけるほか、福岡市内においてコスプレバーや不動産賃貸業もおこなっていた。主力の内装工事は、自社企画に基づいて設計から施工管理まで行い、施工は外注していた。悠愛グループとしてメディアに取り上げられることが多く、地元において一定の知名度を有しており、2020年3月期は年売上高約19億5200万円を計上していた。

しかし、新型コロナウイルスの影響で工期の延期や中止が相次いだことに加え、代表の体調不良もあって受注が減少し、2021年3月期の年売上高は約14億9000万円にダウン。収益も低調に推移するなか、金融機関より返済猶予措置を受けるほか、2021年10月には事業者向け金融業者を譲受人とする債権譲渡登記が設定されるなど、厳しい資金状況が露呈し、取引先からの警戒感が高まっていた。この間、不動産を売却し借入金を圧縮するほか、代表からの借り入れでしのいでいたものの、以降も同金融業者を譲受人とする債権譲渡登記の設定が繰り返されるなど、資金繰りはひっ迫していた。業況は好転しないなか、2022年2月28日にグループ会社であるウェルビス悠愛(株)(TDB企業コード:800777347、老人ホーム運営ほか)が民事再生法の適用を申請。これにより当社の対外信用のさらなる低下も招き、ここへきて今回の措置をとった。

負債は約35億円(金融債務は約24億円)。

なお、事業と一般債務については6月30日付でICOMS(株)(TDB企業コード:751060486、資本金4000万円、福岡市中央区白金1-5-21、代表天野修一氏)に承継している。

出典:帝国データバンク

関連記事