土山印刷株式会社など2社 4/25民事再生法の適用を申請

印刷業
新型コロナウイルス関連倒産
民事再生法の適用を申請
TDB企業コード:500017020

負債28億4300万円

土山印刷 社屋

「京都」 土山印刷(株)(資本金3000万円、京都市南区吉祥院向田東町14、代表土山雅之氏、従業員94名)と、子会社の(株)オカムラ(TDB企業コード:560059059、資本金1000万円、福知山市堀下高田2395-1、同代表、従業員20名)は、4月25日に京都地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全・監督命令を受けた。


 申請代理人は北野知広弁護士(大阪市北区中之島2-3-18 中之島フェスティバルタワー27階、弁護士法人大江橋法律事務所、電話06-6208-1500)ほか9名。監督委員には池上哲朗弁護士(京都市中京区河原町二条南西角 河原町二条ビル5階、京都総合法律事務所、電話075-256-2560)が選任されている。

 土山印刷(株)は、1911年(明治44年)3月創業、53年(昭和28年)10月に法人改組した総合印刷業者。チラシやカタログ、パンフレット、カレンダーなどの商業印刷を主体に、美術書や写真集などの美術印刷なども行っていた。京都府内を中心に近畿一円および東京都内を営業エリアとし、大手企業を得意先に掴むなど印刷技術に一定の評価を獲得。98年1月期には年売上高約35億9000万円を計上して、地場有力企業としての地位を築いていた。

 しかし、デジタル化の進展により印刷需要が伸び悩むなか、同業他社との競合もあって売り上げは減少傾向で推移。得意先のセールス・プロモーションと連携したアプリケーションの開発のほか、動画やWebサイトの制作も行うメディアミックスサービスを展開していた。そうしたなか、2020年以降は新型コロナウイルスの感染拡大によるイベントの中止・延期などが相次いだ影響で受注が大きく減少。2021年12月期(決算期変更)の年売上高は約14億3000万円にまで落ち込み、2期連続で大幅赤字を余儀なくされ、債務超過に転落していた。この間、金融債務の返済負担が重荷になり、取引金融機関に対して返済猶予(リスケジュール)を要請していたものの、その過程で過年度における粉飾決算が発覚。追加の金融支援が限定的となるなか、採算改善も進まず、自力再建を断念した。

 (株)オカムラは、1926年(大正15年)4月創業、52年(昭和27年)8月に法人改組した印刷業者で、京都北部を主要営業エリアとして商業印刷を手がけていたが、後継者問題を抱えるなか、2018年12月に土山印刷(株)の傘下に入っていた。

 負債は、土山印刷(株)が約27億4400万円(2021年12月期末時点)、(株)オカムラが約9900万円(2021年8月期末時点)、2社合計で約28億4300万円。

 なお、現在も営業を継続中。スポンサー支援による再建を目指しており、同業の(株)ウエマツ(TDB企業コード:982223555、東京都豊島区)がスポンサーに名乗りを挙げている。

出典:帝国データバンク

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