国上精機工業株式会社などが破産の方向に進む

  1. 倒産情報

はじめに

国上精機工業株式会社など3社が新型コロナウイルスの影響などで令和3年4月半ばに民事再生法を申請していました。ただそれでも好転せず同7月27日に再生手続き廃止決定ならびに保全管理命令を受けました。8月中に破産の手続きに移行する方向になっています。本社は横浜市中区尾上町2-27、1967年2月に創業、資本金は2000万円程度。

国上精機工業株式会社とは

国上精機工業株式会社は昭和42年2月に創業、同44年10月に法人成りしたプラスチック関連部品の製造業者。カーオーディオパネル、携帯電話ケースなどを中心に、医療機器部品などのプラスチック成形部品のプラスチック成形加工技術に定評があります。自動車メーカーの新車種に搭載されてきたカーオーディオやカーナビゲーションなどでは同社の一体型3Dエスカッションパネルが使用されるなど、2020年12月期の年売上高は21億5000万円を計上していました。

自動車業界の再編で苦戦

ただ近年は自動車業界の再編が進んで、メーカーの多くが生産拠点を海外に移転しています。同社も海外進出をして売り上げを確保するも受注は落ち込んでいました。この間にグループの再編を進めています。生産効率の向上やコストの削減を図ってきました。

ただそこに新型コロナウイルスの感染拡大の影響があって業績が悪化しています。今年2月に同業の代表者が同社のグループのスポンサーとなって4月の民事再生法申請後は再生計画の策定を進めていました。同7月26日には再生計画案を提出していました。ただ将来的に利益を上げることのできる事業計画の策定が困難になって、決議に対抗できるのだけの計画案の見込みが立たなくなったと判断して今回の破産という措置になってしまいました。

他2社も破産の方向で

同じく民事再生手続きだった持ち株会社の国土精機事業ホールディングス株式会社と、子会社で工業用プラスチック成形の株式会社アイエヌテック国上の2社も同様の措置となっています。前社は本部が同所の横浜市中区尾上町2-27で2014年1月設立、後者は本部が新潟県柏崎市藤井1408-1で2019年2月設立。代表は3社とも同じになっています。

負債は3社合計で26億円ほど

民事再生法時点での負債は国上精機工業株式会社が15億円、国上精機工業ホールディングス株式会社が9億円、株式会社アイエヌテック国上が2億円で3社で26億円程度となっています。また再生手続きの廃止決定後も保全管理人のもとで事業を続けています。今後破産手続き開始決定が出された場合でも裁判所の許可を得て事業譲渡の形で事業を継続したいという意向もあります。

参考資料・出典
帝国データバンク:https://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/4806.html

関連記事

日本企業の「ロシア関連倒産」

日本企業の「ロシア関連倒産リスク」上昇、帝国データバンクが調査結果を解説5/11(水) 6:01配信ロシアによるウクライナ侵攻から2カ月が経過した。戦場となっ…

  • 4 view

渡辺自動車が負債30億円で破産

はじめに株式会社渡辺自動車は2020年8月31日に名古屋地裁へ民事再生法の適用を申請しました。その半年後の2021年2月15日は名古屋地裁からの破産手続きの開始…

  • 226 view