医療機器卸
医療機器卸の倒産としては過去最大
事業停止、自己破産申請へ
TDB企業コード:983036172
負債110億3400万円
当社が入居しているビル
「東京」 ジェミック(株)(資本金5700万円、中央区日本橋小舟町3-7、代表関恕夫氏)は、10月31日に事業を停止し、事後処理を髙畠希之弁護士(千代田区有楽町1-6-4、日比谷見附法律事務所、電話03-3595-2089)に一任した。今後、自己破産を申請する見込み。
当社は、1984年(昭和59年)3月に設立。総合医業コンサルティングのアイテック(株)(TDB企業コード:982967861、10月17日民事再生法、負債約132億9500万円)の100%子会社。同社の医療機器販売部門の位置づけで、病院、施設用機器設備、一般医療・福祉機器のほか、実験用・学校用理科学機器、研究所設備機器の販売を手がけていた。MRIやCTなど画像診断機器、麻酔器、人工呼吸器などの手術室機器をはじめ、リハビリ機器など扱い品は多岐にわたっていた。2018年からはインドネシアへ進出するなど海外事業を積極的に推進し、2022年3月期には年売上高約120億8700万円を計上していた。
大手企業との取引を有し安定した業績を維持していたが、従前から粗利率は2%程度と収益性は低く、当社の独自展開と収益性が課題となっていた。こうしたなか10月17日に親会社であるアイテック(株)が民事再生法の適用を申請。その後も事業継続を模索していたものの、同社の受注動向に左右される事業環境であり、急速に資金繰りが悪化するなか、アイテックに連鎖する形で今回の事態となった。
負債は2022年3月期末時点で約110億3400万円だが、今後、変動する可能性がある。
なお、医療機器卸の倒産としては過去最大になる見込み。
出典:帝国データバンク