株式会社プロルート丸光 2023/12/5に大阪地裁へ会社更生法の適用を申請

総合衣料品前売現金問屋
【東証スタンダード上場】新型コロナ関連倒産、雇用調整助成金の不正受給が発覚、粉飾決算の疑いで元会長・前社長が逮捕
会社更生法の適用を申請
TDB企業コード:580119154

負債 25億300万円

「大阪」 (株)プロルート丸光(資本金6億6706万1400円、大阪市中央区北久宝寺町2-1-3、代表内田浩和氏)は、12月5日に大阪地裁へ会社更生法の適用を申請し、同日保全管理命令、強制執行にかかる包括的禁止命令、保全処分命令及び調査命令を受けた。

申請代理人は山本幸治弁護士(大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト11階、きっかわ法律事務所、電話06-6201-2970)ほか6名。調査委員には小林あや弁護士(大阪市北区西天満4-2-2 ODI法律ビル301、小林功武法律事務所、電話06-6364-3212)、保全管理人には山本幸治弁護士がそれぞれ選任されている。

当社は、1900年(明治33年)創業、51年(昭和26年)3月に法人改組された老舗の総合衣料品前売現金問屋。衣料品を中心として、靴、かばん、宝飾品、服飾雑貨、寝具・インテリア用品など幅広い商品を取り扱っていた。セルフサービス方式による店頭販売を基本とし、業界で初めてキャッシュレスタイプの小売店用仕入れカードシステムを開発。年売上高が500億円を突破した87年には首都圏に進出し、翌88年に株式を店頭登録。ピーク時の92年3月期には年売上高約529億円を計上した。

しかし、バブル崩壊後の景気悪化で、当社の経営も悪化。貿易部門を担っていた連結子会社で多額の不良債権が発生(その後、特別清算)したほか、中国の子会社についても撤退を決めたことで多額の損失計上を余儀なくされていた。その後も、アパレル業界全体の不振に加え、SPA業者の台頭、販売のECシフトが進むなか、当社の売上高は減少傾向をたどり、2019年3月期には100億円を下回る水準まで低下。コロナ禍では得意先の営業自粛などの影響を受けてさらに売り上げが落ち込み、赤字額も拡大していた。

2023年4月には雇用調整助成金の不正受給が発覚。財務諸表の適正性にも疑義が生じるなか、10月には元会長と前社長が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで東京地検特捜部に逮捕される事態に発展していた。また、辞任した会計監査人の後任となる一時会計監査人の選任が進まず、四半期報告書の提出が困難になったことを受け、11月2日に東証が当社株式を監理銘柄(確認中)に指定。動向が注目されるなか、会社更生法の手続に従って抜本的な財務・事業の再構築を目指すこととなった。

負債は債権者約990名に対し約27億300万円。

なお、現在も営業は継続中。スポンサー企業の募集手続きを開始しており、今後、早期にスポンサー企業を選定する予定。

債権者説明会を2023年12月8日午後2時00分(開場 午後1時30分)から「新大阪メルパルクホール」(大阪市淀川区宮原4-2-1)で開催する。

上場企業の倒産は、テラ(株)(TDB企業コード:985728098、東京都新宿区、東大発バイオベンチャー)以来1年4カ月ぶり。近畿地区においては、2013年8月に大阪地裁より破産手続き開始決定を受けたワールド・ロジ(株)(TDB企業コード:586768702、大阪市住之江区、総合物流サービス)以来10年4カ月ぶり。

出典:帝国データバンク

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