~千葉県内で八千代病院など複数の病院を経営~
(医)社団心和会(四街道市)は4月4日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、保全処分および監督命令を受けた。
申請代理人は髙橋修平弁護士(髙橋修平法律事務所、東京都中央区京橋3-3-2)ほか。監督委員には綾克己弁護士(ときわ法律事務所、東京都千代田区大手町1-8-1)が選任された。
負債総額は約132億円。
八千代市内の「八千代病院」を始め、「新八千代病院」、「成田リハビリテーション病院」、「荒井記念ホーム」、「大和田訪問看護ステーション・大和田居宅支援事業所」、「Shinwa medical resort」など複数の医療関連施設を経営していた。前理事長による積極的な施設の新規開設により業容は拡大をたどり、2022年3月期には売上高97億5977万円を計上していた。
しかし、新たに開設したリゾート型医療関連施設がコロナ禍の影響で苦戦するなか、多額の減価償却負担などから損益面は不安定に推移し、設備投資に関わる有利子負債も膨らんでいた。さらに、前理事長時代の積極的な設備投資や不動産投資に関わるトラブルにより外部の第三者が介入し、度重なる詐欺・恐喝などを受け続け、抗拒不能の状態に陥った結果、多額の資金流出が発生。簿外債務が増加したうえ、ここにきて再度の資金ショートを起こし、自力での再建が困難となった。
※(医)社団心和会(TSR企業コード:320234835、法人番号:2040005007142、四街道市旭ヶ丘3-3-5、登記上:四街道市四街道1-14-8、設立1954(昭和29)年7月)
出典:東京商工リサーチ