2022年12月の「円安」関連倒産は5件(前年同月1件)発生した。円安進行に伴い7月から6カ月連続で発生し、2022年(1-12月)の「円安」関連倒産は前年(6件)の3.8倍増の23件に達した。件数が20件を超えたのは、2017年(23件)以来、5年ぶり。
2022年10月21日、外為市場は一時、1ドル=151円90銭台まで急落し、日本銀行の為替介入後も10月末は1ドル=148円01銭と円安が続いた。しかし、12月20日に日銀が長期金利の変動幅の上限を0.25%から0.5%に拡大を発表すると、一気に円高に振れ12月20日の円相場は1ドル=131円70銭に急騰した。
12月の「円安」関連倒産は、養鶏業、卸売業、小売業、飲食店経営と幅広い産業で発生した。
円安で飼料や原材料などの輸入価格が上昇し、仕入コスト上昇が資金繰りに悪影響を及ぼした。
2023年1月3日に一時、1ドル=129円50銭まで円高が進み、5日正午は1ドル=131円98~99銭で推移している。ただ、円高はすぐに物価やエネルギー価格の下落には繋がらず、今後も国内では物価高が続くとみられる。物価上昇は、価格転嫁が難しい中小企業の経営を圧迫することに加え、個人消費の低迷に拍車を掛ける可能性もあり、為替相場の推移に目が離せない。
出典:東京商工リサーチ
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