元・ガス配管部品等製造
特別清算開始命令受ける
TDB企業コード:400575510
負債54億円
「愛知」 山田合金加工(株)(資本金9000万円、登記面=名古屋市中川区、代表清算人鈴木学弁護士)は、8月15日に名古屋地裁より特別清算開始命令を受けた。
当社は、1951年(昭和26年)創業、71年(昭和46年)6月法人改組した元・ガス配管部品等製造業者。ガス配管の継手やガス器具向けの圧力センサー、自動車エアコン用のコンプレッサーバルブ部品の製造のほか、給湯部品棒材の切削加工や熱処理トレーなども手がけていた。ガス機器メーカーや自動車部品メーカーを主な得意先として、一部中国やベトナムなどの現地企業と直接取引をするなど幅広い販路を有し、近時ピークとなる2016年3月期には年売上高約85億1500万円を計上していた。
しかし、海外関連会社の設備拡張を借入金で賄ったことや、過去の累損もあって財務面の脆弱さが長らく課題となっていた。収益重視での受注選別や計画的な製品の入れ替えなどを進めたこともあって売り上げは減少傾向を辿り、2019年3月期の年売上高は約67億3600万円までダウン。自動車関連の受注拡大や、財務面の立て直しを進めるべく外部人材を登用するなど業況改善を図ったものの、材料費の値上がりなどもあって収益性は低調な状態が続いていた。
加えて、中国経済の減速や米中貿易摩擦激化などで業況が悪化していたところ、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で受注が急減。2021年3月期は年売上高約39億100万円まで減少し、2期連続での最終赤字を余儀なくされていた。借入金の返済猶予を受けるなどしていたなか、立て直しに向けた金融機関との協議のうえで、2021年7月に新設分割で(株)近藤製作所(TDB企業コード:964058103、名古屋市中川区)を設立し事業を譲渡し、一般取引先への支払い及び業務は通常通り継続。当社は2021年7月に現商号に変更し、2022年6月10日株主総会決議で解散していた。
負債は約54億円。
出典:帝国データバンク