サムスン営業益96%減 4〜6月、半導体不況が長期化

【ソウル=細川幸太郎】韓国サムスン電子が7日発表した2023年4〜6月期の連結決算速報値で、営業利益は6000億ウォン(約660億円)と前年同期と比べて96%減だった。主力の半導体メモリーに市況回復の兆しは見えず、同部門の不振が全体の収益を押し下げた。

売上高は同22%減の60兆ウォンだった。売上高営業利益率は1%で、前年同期から17ポイント低下した。営業利益は1〜3月期(6400億ウォン)とほぼ同水準で、14年ぶりの低収益が続いた。全社の純利益や事業部門別の収益は7月末に発表予定の決算確報値で公表する。

大幅減益の主因は半導体部門の不振だ。韓国SK証券が3日公表した部門業績推計によると、半導体部門の営業損益は4兆4000億ウォンの赤字(前年同期は9兆9800億ウォンの黒字)と2四半期連続の赤字。部門売上高も同52%減の13兆8000億ウォンに落ち込んだもようだ。1〜3月期の部門営業損益は4兆6000億ウォンの赤字だった。

景気低迷を背景にパソコンやスマートフォンの買い替えが進まず、米IT(情報技術)大手が業績不振からデータセンターへの投資を縮小したことが響いた。半導体供給網(サプライチェーン)の各所でメモリー在庫が積み上がっており、需給が悪化して販売価格が低下した。

サムスンは4月にメモリーの減産を表明。競合の韓国SKハイニックスや米マイクロン・テクノロジーも2〜3割の減産を続けるものの、代表的なメモリー製品のDRAMとNAND型フラッシュメモリーの販売価格は上向いていない。SK証券の業績予想ではサムスン半導体部門は23年10〜12月期まで赤字が続く見通しだ。

半導体に次ぐ柱のスマホ部門の業績は前年同期並みだったものの、半導体部門の赤字を補って全社業績をけん引するほどの収益力はない。中国企業との激しい競争にさらされる家電やディスプレーの利益率も低下しており、「半導体一本足」の収益構造が浮き彫りになっている。

出典:日本経済新聞

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