【ワシントン時事】米労働省が5日発表した4月の雇用統計(季節調整済み)によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月から25万3000人増加した。 伸びは前月の16万5000人(改定)から拡大し、市場予想(18万人)も上回った。失業率は3.4%と、0.1ポイント改善した。
米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げや、相次ぐ銀行破綻による信用不安にもかかわらず、米労働市場は堅調を保っている。
就業者数を業種別に見ると、新型コロナウイルス禍からの持ち直しが続く娯楽・接客が前月比3万1000人増、医療は3万9600人増となった。平均時給は前年同月比4.4%増と、小幅ながら前月の伸び率を上回った。
FRBは「労働市場は引き続き極めて逼迫(ひっぱく)している」(パウエル議長)と分析。人手不足による賃金上昇が、接客などサービス分野の価格を押し上げていることに懸念を示す。