欧州中央銀行(ECB)は4日の理事会で政策金利を0・25%幅引き上げ、3・75%にすると決めた。3月まで3会合連続で通常の2倍となる0・50%幅の利上げをしてきたが、ペースを落とした。消費者物価の上昇率は利上げ効果で下落傾向にあり、小幅な利上げにとどめたとみられる。政策金利が3・75%になるのは2008年以来。
ユーロ圏では昨年2月のウクライナ侵攻後、エネルギー価格の高騰などを受けて物価が急激に上がった。ECBは景気を冷やして激しいインフレを抑えようと昨年7月以降、利上げを続けてきた。利上げ幅は昨年9月と10月が0・75%、その後は前回まで3会合続けて0・50%だった。
今回、利上げ幅を縮めた背景には、インフレ率が下落傾向にあることに加え、景気が冷え過ぎることへの警戒があるとみられる。