(ブルームバーグ): 国際通貨基金(IMF)は、中国とインドが今年の世界経済成長の約半分を占めるとの見通しを示し、世界経済におけるアジアの比重の高まりを印象付けた。
IMFは今年のアジア太平洋地域の成長率を4.6%と予想し、昨年10月時点の予測を約0.3ポイント上方修正した。中国の経済活動再開などにより昨年の3.8%を上回る見込み。地域全体の今年の世界成長率への寄与度は70%を上回ると想定される。
IMFののスリニバーサン・アジア太平洋局長はブログへの投稿で、中国の回復が地域全体の活動を押し上げていると指摘。「地域の成長に最も強い波及効果をもたらしてきたのは、投資財への中国の需要だ。しかし今回は、中国の消費財需要拡大に伴う波及効果が最も大きいと予想される」と説明した。
同アジア太平洋局長は、アジアも世界の他の地域と同様、根強いインフレやレバレッジ、金融・不動産セクターのリスクといった脅威を警戒する必要があり、「政策担当者は金融ストレスを注視し、危機管理策を準備すべきだ」と提言した。
原題:IMF Says China, India to Drive About Half of 2023 Global Growth(抜粋)
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