(ブルームバーグ): 中国経済は3月に回復ペースが加速した。同国の製造業活動を測る政府の指数は引き続き活動拡大を示し、非製造業の指数も力強い伸びを示した。
国家統計局が31日発表した3月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.9と、2月の52.6から低下したものの、活動拡大・縮小の境目である50をなお上回っている。ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は51.6だった。
建設業とサービス業を対象とする非製造業PMIは58.2と、2011年5月以来の高水準を記録した。建設業のサブ指数は12年の集計開始以来の最高となった。
個人消費の回復と政府のインフラ支出拡大を背景に、中国の今年の成長率は5.3%と、わずか3%にとどまった22年から回復するとエコノミストは予想している。
アジア株の広範な値上がりに伴い、中国・香港株は上昇。香港上場の中国本土株で構成されるハンセン中国企業株(H株)指数は一時2%を超える上げ。中国人民元も対ドルで上昇し、オフショア市場で一時0.4%高を付けた。
ピンポイント・アセット・マネジメントの張智威チーフエコノミストは「PMIは中国経済の回復が順調だということを示唆している。サービス業の新規受注指数が引き続き上昇したことから、力強いモメンタムが今後数カ月にわたって続く公算が大きい」と指摘した。
中国の李強首相は30日、海南省で開催されている「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」の基調演説で、中国経済の回復ペースは加速しており、3月の経済パフォーマンスは1-2月より改善する公算が大きいとの見通しを示した。
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原題:China’s Recovery Strengthens as Spending, Construction Surge (1)、China’s Economy Keeps Up Momentum as Services Activity Surges(抜粋)
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出典:Yahoo!ニュース