道路貨物運送業の倒産が増加している。2022年(1-12月)の件数は248件(前年比46.7%増、前年169件)で、2年連続で前年を上回った。件数が200件台に乗せるのは。2015年の240件以来、7年ぶり。
2022年の倒産のうち、燃料費高騰など物価高を要因としたものは69件(構成比27.8%)だった。4分の1を物価高倒産が占めており、外部環境の悪化が道路貨物運送業者を直撃している。
負債総額は379億1,000万円(前年比115.0%増)で、2年ぶりに前年を上回った。2014年(473億5,300万円)以来、8年ぶりに300億円以上となった。2013年以降の10年間では3番目に高い水準で、負債10億円以上の倒産が4件(前年1件)のほか、同5億円以上10億円未満が11件(同6件)とほぼ倍増し、負債総額を押し上げた。
運送・物流業界は、燃料費高騰、人件費上昇に伴う荷主への価格転嫁が喫緊の課題となっている。また、ドライバーの時間外労働時間の上限規制が適用される「2024年問題」(2024年4月1日~)への対応も急務だ。経営体力の弱体化が目立つ運送業者も目立ち、2023年も倒産の増勢が続く可能性が高まっている。
出典:東京商工リサーチ
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