韓国向け厳格輸出管理、4年ぶり全面解除へ グループAに

経済産業省は28日、輸出優遇措置の対象となる「グループA(旧ホワイト国)」に韓国を再指定すると発表した。意見を公募したうえで外国為替及び外国貿易法(外為法)の政令を改正する方針だ。韓国向けの輸出管理を巡り、2019年夏に厳格化した措置を4年ぶりにすべて解除する。

韓国の輸出管理で懸念された審査体制などの運用状況について、日本と「同水準の実効性」を確認できたと判断した。

日本は19年8月に韓国を「グループB」に格下げした。韓国に製品などを輸出する際の日本企業に一定の負担が生じていたとみられる。人手が限られる中小企業には特に影響があったようだ。

グループAに戻ると、国際的に決まっている「リスト規制」の品目は輸出許可が必要だが、それ以外では基本的に不要になる。

日韓関係は22年5月の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の就任と、23年3月の来日を契機に改善の兆しがある。経産省は3月に半導体材料3品目の韓国への輸出管理の厳格化措置を緩和した。

輸出管理で残っていたのがグループAへの復帰で、経産省は韓国の輸出管理体制を確認するため韓国当局と局長級の対話を続けていた。韓国は4月24日に輸出手続きを簡素化できる優遇対象国に日本を復帰させていた。

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