新電力195社がすでに「契約停止・撤退・倒産」
~ 登録事業者の27.6%、エネルギー高背景に1年で6.3倍に急増 ~
はじめに
急激な燃料高を受け、大手電力10社の2022年度第3四半期(2022年4~12月)決算は、うち9社が最終赤字を計上した。ロシアのウクライナ侵攻や円安によるエネルギー価格の高騰を背景に大手各社が家庭向け電力の値上げ方針を掲げ、それに伴い電力小売業者(新電力会社)でも値上げの動きがある。帝国データバンクの2022年12月調査では、電気料金の総額が1年前と比較して増加した企業は86.6%にのぼった。
一方、新電力会社の倒産や撤退で契約継続が困難となり、無契約状態となったため大手電力会社等から供給を受ける「電力難民」企業は2022年10月には4万5871件に急増。2023年3月は3万7873件まで減少したが依然として高水準となっている(電力・ガス取引監視等委員会3月15日公表)。新電力会社は財務基盤が脆弱ななか、契約停止や撤退する企業が相次いで発生している。
調査結果
- 1 大手電力会社に続き、新電力も値上げ見込み
- 2 契約停止・撤退等195社、1年で6.3倍に急増
- 3 12月の販売1メガワット時の利益は前年同月の4倍超 上昇分反映の動き続く
出典:帝国データバンク