【ソウル=細川幸太郎】韓国銀行(中央銀行)が26日発表した2022年4~6月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は前期比0.7%増え、8四半期連続のプラスとなった。衣類や旅行など民間消費が活発でGDPを押し上げた。ただ、中国での都市封鎖(ロックダウン)の影響もあって輸出は落ち込んでおり、先行きは不透明感が高まっている。
民間消費は3.0%増と成長をけん引した。新型コロナウイルスの行動制限緩和を背景にレジャー消費が好調で、衣類や靴といったファッションの販売も伸びた。
韓国経済の屋台骨である輸出は振るわず、3.1%減だった。中国向け比率の大きい化学製品や鉄鋼製品が足を引っ張り、20年4~6月期以来のマイナス幅となった。輸入は国内生産の停滞や原材料価格上昇による買い控えもあって0.8%減となった。資源高の影響で4~6月は貿易赤字が続いており、輸出入がGDPの下押し要因となった。
建設投資は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権によるマンション供給拡大政策を背景に建設需要が堅調で0.6%増だった。半導体市況の悪化によって設備投資は1.0%減となった。
出典:日本経済新聞