半導体設計・開発
家庭用体感ゲーム機の先駆け「XaviXPORT」を開発・販売していた
破産手続き開始決定受ける
TDB企業コード:500426755
負債30億円
「滋賀」 新世代(株)(資本金9800万円、草津市山寺町400、登記面=栗東市六地蔵223-5、代表中川克也氏)は、2月17日に大津地裁より破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人は朴大俊弁護士(大津市京町4-4-23アソルティ大津京町6階、アクア法律事務所、電話077-523-6600)。財産状況報告集会期日は5月27日午前11時。
当社は、1995年(平成7年)9月創業、同年12月に法人改組した半導体設計開発業者。代表の中川克也氏は任天堂(株)に在職中、ファミコンやスーパーファミコンに内蔵する電子回路の開発に長年携わっていた経緯から同分野の知識と経験は豊富で、かつ高度な技術力も有しており、その経験を活かしてマルチプロセッサLSI「XaviX(ザビックス)」を開発した。この「XaviX」を搭載した玩具のほか、ビデオゲーム、産業機器などについてクライアントと共同開発を手がけ、生産の大半は海外の提携工場に委託。地元金融機関や大手投資会社から資本参加を受けて経営基盤を固め、2002年8月期には年売上高約103億7900万円を計上した。さらに「XaviX」を内蔵したハードウェア・システムカートリッジ「XaviX PORT」を開発し、2004年に北米で、2005年に日本でも販売をスタート。体感型ゲーム機として業界では一定の知名度を有していた。
しかし、その後は大手ゲームメーカーが相次いで体感型ゲーム機の販売を開始したことで「XaviX PORT」の販売台数は大幅に減少。採算が悪化したことでソフトの販売も低迷し、実質的に販売停止に追い込まれていた。その後は人体の運動状態を測定し、運動量やカロリー消費などを測定できる動作分析システムを開発する新事業に取り組んでいたものの、業績回復には至らず、近年は売上高数億円規模で推移。開発資金や設備資金などを金融機関からの借り入れで賄っていたことで金融負担は重く、苦しい資金繰りを余儀なくされていた。ここ数年はリストラを進めて事業を継続してきたが、先行きの見通しが立たないことから今回の措置となった。
負債は金融債務を中心に約30億円。
出典:帝国データバンク