株式会社平河(旧商号:株式会社鈴乃屋) 2024/5/22 東京地裁より破産手続き開始決定

呉服専門店
続報
破産手続き開始決定受ける
TDB企業コード:985345945

負債33億7800万円

「東京」 既報、(株) 平河〈旧商号:(株)鈴乃屋、資本金5000万円、登記面=台東区上野1-20-11、代表小泉寛明氏〉は、5月22日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人には、浦部明子弁護士(LM虎ノ門南法律事務所、港区虎ノ門1-15-12、電話03-3502-6294)が選任されている。債権届け出期間は6月26日までで、財産状況報告集会期日は8月27日午前10時。

当社は、1930年(昭和5年)に日本橋で呉服商を創業、その後戦災で焼失したが47年(昭和22年)9月に上野広小路にて「きもの帯 鈴乃屋」を再開、50年(昭和25年)6月に法人改組された。1970年代には出店数は100店舗を超え、83年には165店舗にまで増加。高級品の販売が寄与した88年3月期には年売上高約617億1600万円を計上していた。長らく代表を務めていた小泉清子氏は、大河ドラマの衣裳考証を担当するなど業界を牽引する存在として知られていた。

しかし、着物の利用が購入からレンタルへ変遷するなど、着物市場が縮小するなか、当社の年売上高も約190億円(2002年3月期)、約85億円(2017年3月期)と減少し、収益面は一進一退を余儀なくされていた。近年は、コロナ禍で結婚式や成人式などイベントの中止によってさらに厳しい経営環境となり、2021年3月期の年売上高は約31億円に減少。借り入れ負担も増加する中、各種金融支援を受けしのいでいたものの、売り上げの改善が見込めず、第三者の支援のもと再建を図ることが最善と判断。今年4月に、当社より新設分割によって設立された新会社の(株)鈴乃屋(東京都世田谷区)に当社の呉服販売・レンタル事業を承継し、まるやま・京彩グループの(株)紅輪が新・鈴乃屋の全株式を譲受することが明らかになっていた。

その後、会社分割前に発生した売掛金等の支払い完了後に清算手続きを進める予定だったが、3月~4月の売り上げが急減し、支払い資金が不足することが判明したため、法的整理による清算が必須であると判断された。

負債は債権者約314名に対し約33億7800万円

なお、鈴乃屋の事業はすでに新・鈴乃屋に引き継がれ、営業を継続中。

出典:帝国データバンク

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