株式会社日本ヒューマンサポート 2024/3/29 東京地裁に民事再生法の適用を申請

老人福祉事業
民事再生法の適用を申請
TDB企業コード:250490569

負債62億円

「埼玉」 (株)日本ヒューマンサポート(資本金9800万円、春日部市豊町1-4-5、登記面=春日部市備後西5-1-44、代表久野義博氏、従業員780名)は、3月29日に東京地裁に民事再生法の適用を申請、同日保全命令および監督命令を受けた。

申請代理人は伊藤毅弁護士(フレックスコンサルティング法律事務所、東京都千代田区大手町1-6-1、電話03-6206-3655)ほか。監督委員には、佐藤三郎弁護士(佐藤三郎法律事務所、東京都千代田区麹町3-12-7、電話03-3556-2274)が選任されている。

当社は、1984年(昭和59年)2月に設立。当初は医療機器の販売ならびに老人福祉施設の運営を行っていたが、2003年頃より総合的な老人福祉事業を本格的にスタート。近年は「ヒューマンサポート」の名称で有料老人ホームの運営を主体に、デイサービスセンター、居宅介護支援や訪問介護支援の各施設を運営していた。埼玉県東部地区、および茨城県内にも地盤を有し、比較的低額な入居費用を強みにしながら、各種メディアを利用した積極的な宣伝活動も奏功して勢力を拡大。近時は16ほどの施設を展開し、2023年3月期には年収入高約45億円を計上していた。

ここ数年は本業の成長に加え、同業や医療機関のM&Aも積極的に進め、グループとしての体制も大きく拡大していたが、施設の開設に加え法人買収などに要した有利子負債が大きくかさみ、借入過多による財務の脆弱化、利払い負担の重みが経営の足かせとなっていた。さらに、人手不足や物価高が一層進んだことで収益面の悪化も著しく、本業での赤字が常態化。この間、一部事業の譲渡をはじめとしたスリム化に加え、スポンサー候補を募るなど立て直しを図っていたものの、不適切な会計処理といった情報が表面化して対外信用が悪化し、金融機関をはじめ取引先の支援も限界に達して自主再建を断念。法的手続きによる再建を目指すこととなった。

負債は約62億円。

なお、企業再生案件への投資実績が豊富な投資ファンドとの間で、既にスポンサー支援に係る基本合意を締結している。

出典:帝国データバンク

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