株式会社日本貿易保険 の貿易保険について
日本貿易保険は日本の輸出信用機関(ECA)にあたり、2017年4月1日に独立行政法人を改組し、株式会社日本貿易保険(Nippon Export and Investment Insurance: NEXI)となりました。 輸出入・海外投融資等の対外取引に伴う危険を補填する貿易保険を提供している特殊会社です。国(経済産業省)が再保険を実施しています。 主な保険は輸出、仲介貿易、技術供与、ライセンス契約などの損失を補填する貿易一般保険、銀行が買い取った荷為替手形の不渡りを補填する輸出手形保険、銀行が保証する入札保証、契約履行保証、前受金返還保証などのリスクを補填する輸出保証保険、その他、海外投資保険、海外事業貸付保険等を扱っています。 海外(輸出)取引信用保険とほぼ同じ保険商品である貿易一般保険は、取引信用保険同様、輸出・仲介貿易に伴う信用危険と非常危険を引き受けます。
取引信用保険との違いは、日本貿易保険は取引先を選択して保険を掛けられることです。
当然包括的な保険も利用できます。但し、日本貿易保険は海外商社名簿という独自のバイヤー格付を行っており、バイヤーが格付されていないと付保出来ません。
格付けされていないバイヤーは新たに登録を申請しなければなりません。以下は日本貿易保険の民間企業格付評価です。
貿易保険メリット・デメリット
メリット
国の貿易政策をバック・アップする観点から、民間信用保険会社が引き受けないようなカントリー・リスクの高い国のバイヤーも保険に掛けることが出来る点はメリットと言えます。また貿易保険は海外取引先1社からでも保険を掛けられます。
デメリット
最大のデメリットは保険金受領後も回収義務が輸出者にあることです。
輸出者は定期的に回収状況を報告しなければなりません。また、日本貿易保険が終了認定を出すまで回収義務から逃れられませんので、比較的長期間に渡って回収業務をしなければいけません。
さらに保険金を受け取る時等、提出書類の煩雑さがあるのも難点と言えます。
バイヤーの与信審査を依頼する時も原則として輸出者はバイヤーの信用報告調査書を提出しないといけません。
貿易保険まとめ
- カントリーリスクの高い国のバイヤーも保険にかけれる
- 海外取引先1社からでも保険を掛けられる
- 保険金受領後も回収義務が輸出者
- 輸出者は定期的に回収状況を報告する
- 比較的町期間にわたって回収業務をしなければいけない
- 提出書類の頻雑さがある
- 輸出者はバイヤーの信用報告調査を提出しなければいけない
日本貿易保険は取引先を選択して保険を掛けられますので、海外取引先の少ない中小企業には比較的向いていると思われます。 取引先の多い中堅・大企業は取引信用保険が向いているのではないでしょうか。
取引信用保険ラボでは、お客様のお話をお聞きし最適な取引信用保険をご案内しております。
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