【バンコク=村松洋兵】タイ投資委員会(BOI)は13日、2022年の投資申請額が前年比39%増の6646億バーツ(約2兆6000億円)だったと発表した。外資系企業の投資は同36%増の4339億バーツとなり、全体の65%を占めた。国・地域別の首位は中国の774億バーツ、2位は日本の508億バーツだった。電子機器や電気自動車(EV)関連の投資が増えた。
国・地域別の3位以下は米国が503億バーツ、台湾452億バーツ、シンガポール443億バーツと続いた。EV関連では中国の比亜迪(BYD)と、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が、それぞれ完成車工場の建設を申請した。
BOIは同日、BYDから追加申請を受けたバッテリー生産設備への約39億バーツの投資についても認可したと発表した。同社は完成車工場では179億バーツの認可を受けている。
BOIのナリット長官は「投資家は地政学的な緊張や経済の先行きを考慮して、安全な投資先を探している。タイに地域拠点の設立や移転を促していく」とコメントした。
出典:日本経済新聞